さとみさんなら、ショパンのチェロソナタをどう弾きますか?何を感じ、聴衆に何を伝えたいですか?
何度か演奏会やコンクールなどで弾いたことがある思い出の曲です。当時強烈に想いを寄せていた人とも…それはさておき。生への憧れと諦め、そして死への恐怖が現れている曲だと私は考えています。根底には、何かを渇望するも、手が届かずにどこかで諦めているような絶望感があると感じます。 そもそもショパンは作品22を境に、闇や影の要素の強い曲が増えて行ったと私は思っています。この人は心の奥底では、いつも何かに怯えながら生きていたのかな、とよく考えます。表面的な美しさよりも、影のある美しさや、絶望感や恐怖が垣間見える演奏をしたいものです。 聴衆には何を伝えようか、とそもそも考えて弾かないタイプなので、そこは分かりません。私が何かを伝えようとしなくても、聴衆は勝手に色々感じてくれる、と考えているので… とはいえ、非常に難しい曲ですので、学生の頃には何も表現できなかった気がします。今また挑戦したら、何か別のことが見えてくるかもしれません…ので以上は今のところの回答、ということでお願いします。