ベートーヴェンのピアノソナタを弾くたびに、先生には弦楽四重奏を意識しなさいと言われてきましたが、さとみさんならどんなことをしますか?...

①IMSLPでベートーヴェンの弦四のピアノ版(4手)があるので、それをお友達を誘って2人で弾いてみてください。ものによっては初見でいけます。4番が楽しいです。私も授業でやりました。どの声部も大事なので、フーガを弾いてる時みたいに全ての声部に担当の奏者がいるパワーバランスの感じを掴んでください。(ピアニストは1人で音楽を作れてしまうので、この感じを掴むのが難しかったりしますよね)

②実際にピアノソナタを弾く時、例えば右手メロディー左手分散和音の伴奏(アルベルティバス)、みたいなシンプルな構成でも、左手を2つに分けて考えてみてください…これは楽譜なしに説明するのが結構難しい上に、今例がパッと出てこないのが申し訳ないのですが、例えばバスの音とその他の音を、違う奏者が演奏しているように考えると、ただ分散和音を弾くより立体感が出ます。左手でただ「ドソミソ」と弾くのではなく、ドの人と、ソミソを合いの手みたいに入れてくる人の2人がいる、という風に考えるというわけです。 また、バスが何小節にも渡り、長いラインを作っている場合があるかもしれません。それに気がつくだけでも、フレーズの作り方が変わってきます。 さらに、一見ただ和音が羅列しているだけのような時も、よく見ると内声が面白い動きをしているかもしれません。特に、音がぶつかるようなところは、ロマン派や近現代の音楽も知っている私たちが今日聴いても衝撃ではないかもしれませんが、当時はまだ「うわ!」となったはずです。ピアニストは和音やオクターブなんかは綺麗に上の音だけ鳴らしがちですが、敢えて声部全員に均等に鳴らしてもらうイメージで弾くと、演奏効果があったりする場合もあります。

③私はあまり文献には詳しくなく…ここらへんはまた何か読んだり発見があればツイートしますね。

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