おすすめの世界史の勉強方法を教えてください
私も質問者様と全く同じで、世界史を詳しく知りませんでした(今もそうですが。)真面目に世界史の授業を受けたことが無かったので、留学してから大変後悔しました。
参考書の類は、あまり読んだことがないです。私もまだまだ勉強中ですが、以下に良かった勉強方法をまとめました。
①自分が弾いている作曲家周りを調べてみる。
私は年号を覚えるのがとても苦手な学生でしたが、大人になり、なぜあれが大事なのかが分かりました。年号を知っていると、その前後の出来事が地図のように頭の中に並び、歴史の大きな流れが見えてくるのです。
年号が苦手でも、作曲家が大体いつ生きたか、いつ楽曲を作曲したかは、なんとなく覚えることができるってことありますよね。私はピアノ科なので、ベートーヴェンのソナタのヘンレ版の楽譜に、そのソナタが献呈された人の名前と共に作曲された年が書かれているのを、練習に飽きるとぼーっと眺めていました。音楽周りの年号と、歴史的イベントの年号を絡めて覚えると良いです。曲によっては、歴史的イベントに大変影響を受けて作られた場合もあります。自分が勉強している曲が作られた時に、何が世界で起こっていたのかを調べてみるところから始めてみてください。
余談ですが、私は最近フルトヴェングラーの録音を聴いていたら、なんでこんなにすごい演奏なんだろう→どんな時代を生きたんだろう→ナチスの時代について調べたり本を読む、と勉強の動機になりました。演奏から攻めるのも良いかもしれません。
②どうしてその出来事が起こったのか考えてみる。
西洋美術史なんかを見ていると、ある運動は、その前の運動への反動で起きていることが如実にわかります。(ここら辺は、拙文ですがこのブログに少し書いています。)歴史イベントを前後の繋がりを無視して単独で見ると、それが何故起こったのかが分からないことがあるかもしれません。いきなり何かの出来事がポッと起こるのではなくて、その前の体制や、人々の暮らし、思想や政治の流れの中で、現在名前が付けられているような○○という出来事が起こった、ということを常に頭に入れて歴史を見るようにしてください。これをしないで、ただ○○年に○○が起こった…という風に覚えようとすると、ただひたすらしんどいと思います。
③実用的なアドバイス
以下のYouTubeは私も普段よく見て勉強しています。
俺の世界史ch(かなり内容にボリュームがあるので、家事や作業中、睡眠導入時なんかにも聞いています)
大人の学び直しTV(いわゆる教養チャンネルですが、歴史系の解説動画や宗教なども、サクッと見れてポイントが押さえられます。宗教に関しては特に、予備知識がある程度無いと世界史でつまづくことも多いと思うので是非、まずはここからチェックしてみてください。)
原貫太・フリーランス国際協力師(『世界史』には西洋だけではなく、アフリカや他の国々も含まれますよね。アフリカの国々の歴史についての解説回も面白いですが、他の動画も非常に興味深いので是非!)
世界史が一冊にまとまっている系の本は、私はどうも苦手です。そういうものを読むと、大体の大きな流れが頭に入るのかもしれませんが、私は自分が興味の無いことは全く勉強する気が起きない人間なので、興味のある部分とその周りをまずは掘り下げ、だんだんその部分から時代や国を拡張していく、といった風に勉強しています。
おすすめの本ですが、クラシックでわかる世界史はかなり面白いです。興味のある時代の章からでも良いので、読んでみてください。手元には旧版しかありませんが、新版が出ているそうなので、リンクは新版のものです。
質問者様は音高生ですし、音楽の他に美術史の方向から世界史を攻めてみてもいいかもしれません。私の手元にある本だと、増補新装 カラー版 西洋美術史なんかは一冊持っておくと、世界史のイベントとも照らし合わせて見たりすることもできるので、良いかもしれません。
西洋史は全て古代ギリシアやローマに繋がっています。塩野七生のローマ人の物語は必読です。(と書いたものの、私は中学生の時にローマが一旦平和になったあたり(6巻のパクス・ロマーナだったかな)で飽きてやめてしまいましたが、非常に読みやすい本なので是非読んでみてください。ギリシア神話や古代ローマ史を知らないと、割とこっちの教養人とお話ししていると文字通り「話にならない」と感じます。私もまた読みます。)
あとは、旅行してください。お金と時間を使って、どこかへ行くと、本当に歴史に興味が湧きます。西洋の歴史に興味があるなら、実際にヨーロッパに来てみてください(笑) 冗談抜きで、「ここで○○があったんだ」と、歴史を体感するともっと知りたくなりますし、あんなに覚えるのが面倒だった年号や○○王の名前なんかも、すぐに覚えることができます。