【留学体験記】外国語は留学前にネイティブと会話できる状態でしたか?/外国語習得の上で助言をください...
英語が全く喋れない状態で留学しました。私は本来なら入学が許されないところを、無理矢理入れてもらった特殊例です。以下どのようにして英語を使えるようになったか、時系列で説明します。読むと語学学習のイメージが湧くかも… 2013年(高3)秋 ブロンズ先生に出会う(以下先生と呼ぶ)。英語力ほぼ0(自己紹介を英語でできない。桐朋の英語の授業のテストなら合格点が取れる。)
2013年-2014年冬 入学にTOEFLのスコアが必要と聞き、TOEFL対策の塾みたいなところに通い始めるが短期間すぎて効果なし。この間、先生はピアノ科相手に「英語が全くできないけど勉強したい生徒がいる。ピアノは弾けるので、TOEFLのスコアは問わず例外的に入学させてあげたい」みたいな話を進める。
2014年3月 オランダに行き、ピアノ科主任に入試のプログラムを大体全部ホールで聞いてもらう。主任にはその際、先生から「本来の入試(4月)だと彼女は英語の勉強が間に合わない。彼女はこの後イギリスに10週間英語を勉強しに行くので、その後の6月くらいに入試をずらして欲しい。TOEFLのスコアは無くても、入試の際に試験官と話せるようになっていれば、受け入れて欲しい」と説明。 演奏を聴いた主任の一言「ピアノが弾けるのは分かった。でも入学後に英語ができないと座学(理論・歴史)でかなり苦労するので、英語をちゃんと勉強してきて」
2014年3月-6月 イギリスの辺境の地で英語学校に通う。周りはほぼ全員韓国人とアラブ人。日本人が0のところを敢えて選び、さらに娯楽が海しかない場所(島流しみたい…)。そこに泊まっている訳でもないのに、ホテルのロビーに置かれた飾り物みたいなピアノで入試の準備のために1日1時間だけ練習させてもらう。あとは大体ずっと英語の勉強に励む。(この間1度だけ桐朋の卒業演奏会のため帰国しましたが、あとは本当にずっと日本人0の環境にいました)
2014年6月 入試を受けにオランダに戻る。音楽理論の試験は問題文が読めないだろうと思い、辞書持ち込み可だったので試験会場で辞書を引きまくる。それでも問題文が理解できず、解答用紙にわかんない!と書く。 実技は、試験で一通り弾いた後、ピアノ科教授陣ほぼ全員の前で「お話しようね」と色々質問をされる。(今日の演奏はどうだった?「スカルボを予想していたより速く弾きすぎました(←予め回答を準備しておいた)」みたいな会話) この時、英語を話せる人のフリが上手くなっていた私は、なんとなく頷いてわかったフリをして試験官たちに「なんか大丈夫そう」という印象を与えたものの、実際は会話の4割しかわかっていなかった。無事入学を許される。
2014年9月(大学1年目) 入学し、音楽理論と音楽史の授業でつまずく(そりゃそうだ、最初の課題が、プラトンとアリストテレスの音楽の美に対する考え方の違いついて小論書け、とかだったので。) ここら辺は、門下生が面倒見が良かったので、先輩オランダ人たちに助けてもらう。 日本人が単位が取れないことで有名な、音楽史は合格点ギリギリでなんとか留年を免れる。 この頃、音楽史の授業は全部録音し、家で聞き直してわからない英単語はカタカナでググって調べていた。友達ができず引きこもってずっとピアノ弾いている状態。
2015-16年(大学2年目) オランダ人の彼氏ができるが、私があまりに英語ができないためフラれる。 音楽理論の試験のレポートで、わけのわからない英語で書いたのが悪かったのか、合格点を0.1点下回るがお情けで合格にしてもらう。 歴史の授業のテストで、解答用紙に「英語!!」と書かれるほど英語がめちゃくちゃ。 謎の自信で早く喋ってみるが、発音がメチャクチャで英語を喋ると周りに「ごめんもっかい言って?」と言われるのがこの頃の悩み。
2016-17年(大学3年目) 別のオランダ人彼氏と長く付き合い、英語の会話が上達する。周りには、Reallyが上手に発音できず笑われる(RとLが一緒に入った単語は難しいですよね) その彼氏と別れた後に別の彼氏ができて、その人は遠距離だったので今度は英文を書くのが上達する。 この年の音楽理論のプレゼンの試験後、クラスの先生から「君、ホントに英語上手になったよ!」と褒められる。英語の上達は、彼氏を作るのが1番の早道だと悟る。
2017-18年(大学4年目) コミュニケーションを取れるのが楽しくて、友人と遊びに行ったり皆んなで会話したりできるようになる。 今の夫となる人と出会い、英語で政治や哲学など難しい話をするようになる。
2018-19(大学院1年目) 論文の準備が始まり、アカデミックな文献がまともに読めずに苦労する。
2019-20(大学院2年目) 論文の指導教官(歴史のテストの解答用紙に「英語!!」と書いたあの先生)に、「あなた、別人みたいに英語できるようになってビックリだわ!!」と感激される。 なんとか論文提出し、プレゼンの質疑応答を乗り越えて卒業。(彼氏=夫に英語面でめっちゃ助けてもらってやっと何とか書けた) この頃から、英語で美容系ユーチューバーの動画を楽しく見れるようになったり、ネイティブの会話が7割くらいわかるようになる。
その後-現在 喋っても「ごめん何言ってるの?」になることはほぼ無いので自信を持って人と話せる。 電話は苦手。 本読むのも苦手。 仕事のメールもたまに文法おかしいけど気にならないレベル。 英語でドラマを見て、内容がわかって楽しめる。
☆外国語習得の上で助言
習得したい外国語を喋る人と付き合ってください
日本人に囲まれていると上達しないので、自分でどうにかしないと死ぬという状況に自分を置いてください ・まずは、日常会話から「これ何て言うんだろう?」といちいち外国語に翻訳してみてください。簡単な文章がパッと出てこないと、難しいこともできないので
留学するなら長期。2年くらいだと毎日生きるのに精一杯。2年で語学が流暢になるなんて甘いもんじゃないです
実力があればTOEFL免除、はその後私の大学では廃止になりました。他大学は分かりませんが、先生と交渉してみても良いかもです。でも入学後に絶対苦労します。
以上、長文失礼しました。